香港映画界の現状は? スターたちがギャラ削減で支援、スタッフの生活は危機的状況(映画.com)

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、苦境に立たされている香港映画界。中国の映画情報専門サイト「Mtime」がこのほど、香港の映画関係者を取材し、現状を報じている。

 香港映画界では、2020年に入ってから撮影が終了している作品は「手捲煙(原題)」(英題:Winston)のみ。同作は「誰がための日々」「淪落の人」などを生み出した「オリジナル処女作支援プログラム(首部劇情電影計劃)」の最新作として注目を集めている。主演のラム・カートンは「新人監督、そしてコロナ禍によってダメージを受けた香港映画界を応援したい」という意図から「手捲煙(原題)」にノーギャラで参加。「このような時期なので、互いに助け合い、一緒に乗り越えていきましょう。また、良い脚本があれば、ギャラに関係なく、絶対に参加したい」と表明している。

 「インファナル・アフェア」シリーズで知られるアンディ・ラウは、20年内撮影予定の新作「七聖(原題)」(暫定の英題:Sacred Seven)に主演兼プロデューサーとして参加することを発表。中国の古典「西遊記」を基にしたファンタジー映画で、予定通りに撮影がスタートすれば、21年内に劇場公開。孫悟空役を演じるラウは「今は非常事態なので、出来るだけ節約を心掛けたい」として、プロデューサー業の対価を受け取らないようだ。

 「コールド・ウォー 香港警察 二つの正義」のアーロン・クォックに関する“ギャラ削減”の噂も。香港の媒体「巴士的報」が、ソイ・チェン監督(「ドラゴン×マッハ!」)の新作「断網(原題)」(英題:Broken Net)に出演し、ギャラの3割を自ら減らしたと報じたのだ。しかし、クォックのマネージャーは、この報道を否定。クォックも「断網(原題)」を巡る噂に直接言及することはなかったが、「脚本が面白ければ、ギャラ(の額)はどうでもいい。こんな時期なので、映画業界に貢献したい」と話している。

 また、スタッフの生活はかなり厳しくなっているようだ。多くの香港メディアが報じているのは、新作の撮影延期、中止が相次いだことによって仕事が止まり、無収入になってしまった照明技師やカメラマンが少なくないというもの。彼らのなかには、既にUber(ウーバー)のドライバーや飲食店でアルバイトを始めた者もいる。このような状況が継続すれば、スタッフが映画業界から離れていく可能性があるため、香港映画関係者総会会長・田啓文氏は「早急に支援の対策を進めないといけない」と強調している。

 その一方で“希望”を感じる話題も飛び込んできた。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の発表により、これまで営業を停止していた映画館が、本日5月8日から再開することに。「マスク着用は必須」「検温の実施」「座席の間隔を空ける」などの“条件付き”ではあるが、明るい兆しが見えてきた。

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