出典元:シネマトゥデイ
2020年、ハリウッドは、コロナによって根底から揺さぶられた。ロックダウンで大都市の映画館が閉鎖され、新作映画の公開延期や配信への振り替えが続く中、映画館で映画を観るという文化そのものの存続が危機にさらされているのである。(Yuki Saruwatari/猿渡由紀)
コロナがアメリカを襲い、ニューヨークとカリフォルニアでロックダウン命令が出たのは、3月半ばのこと。これを受けて、すでにプレミアを終えていた『ムーラン』や『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』を含むすべて新作の公開が延期になった。その頃はまだ誰もが、2、3か月もすれば前のように戻るのではないかと思っていたのだが、ロサンゼルスとニューヨークでは、9か月経つ今に至るまで、映画館は一度たりとも扉を開けることを許されていない。