出典元:オリコン
脳梗塞によりリハビリを続けている落語家の三遊亭円楽(72)が11日、東京・永田町の国立演芸場で行われた『8月中席』で高座復帰した。
【画像】車いすに乗り報道陣からの質問に答える三遊亭円楽
板付きで高座に上がった円楽の目には涙が。手ぬぐいで涙をぬぐいながら「みっともなくてもいいから死ぬまでやります」と話す。涙も見せるが笑いもたっぷり。「ICUから3度目の帰還」と冗談めかして語ると「なんで、こんなことになったのか。みんな歌丸が悪い」ときっぱり。「後の人生は急がない。のんびりやっていく。なんで急がないかっていうとね、病気が脳梗塞(こうそく)だから」と自らの病すらネタにした。
「毎年8月になると歌丸師匠が呼びに来ちゃう。なんとか乗り越えなきゃいけない」と口にすると、うそか真か臨死体験を明かす。「いい匂いがしたと思ったらお花畑。向こうの方に牧場があって、1頭の馬が。先代です」。さらには、のどや肺、肩にも炎症が出たそうだが「少しずつ円生になってる」と笑いにし、タダでは起きない円楽らしさも見せた。
観客に対しては「どうせ円楽が、どんな状態か生で見に来たんでしょう。まだ生きてるか確かめに」と毒を吐きながらも「どうぞ、酒の肴にしてください」とニヤリ。その後は演題に入り「猫の皿」を披露。持ち時間の15分を大きく超える25分の高座を終えた。
出番を終えた円楽は取材も受けた。高座で歌丸さんの名前を出した理由を問われると「しょうがないよ。くされ縁だから」と一笑に付し、笑いを誘っていた。
先月19日に所属事務所の公式サイトで高座復帰を報告。「今後は、笑点へのVTR出演、ラジオ出演、紙媒体への出演等から始め、ゆくゆくは遠方への移動や本格的な高座復帰を目指してまいりたいと考えております」と説明し、「高座復帰の第一弾は、8月11日から始まります、国立演芸場の8月中席公演です。復帰と申しましても、満を持しての長講一席とはならず、短時間のよもやま話やごく短い落語から、少しずつ慣らして参ります。お客様におかれましては、どうか『リハビリを見てるんじゃねえ』とお怒りになりませんよう、何卒ご容赦を賜りたく存じます」と伝えていた。
1月25日に脳梗塞のため入院した円楽は、5月20日に退院していたが、7月放送の日本テレビ系『笑点』(毎週日曜 後5:30)にVTR出演。同月には、五代目圓楽一門のイベント『三遊まつり』にも登場し、元気な姿を見せていた。
円楽は、きょう11日のほか、14日、15日、20日も出演を予定している。